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プロフェッショナルとしてお客様の一歩先へ

弊社の経営理念に、

「プロフェッショナルとしてお客様にとって最高の建築を提供します。」

という文言があります。いきなり固い話から始めてしまいましたが、実は今日改めて ”それが大切” と感じた出来事があったんです。

とある上場企業からのちょっとした試作品作成の依頼があり、今日TV電話でのミーティングがあるから出席してほしいと言われて出向いてきました。しかし会議は、参加者15名のうち、外国人が複数名出席するものでした。日本人の通訳の方も同席されましたが、私は現場サイドの通訳として出席させて頂きました。日本人の通訳の方の主導で外国の参加者に質疑を行うというカタチで会議は進みました。しかし、残念ながら通訳の方は出席者の日本人の方々の質問をそのまま英語に直訳して質疑を行われたため、1つの質疑のやりとりに長時間かかってしまい、ついつい横から出しゃばって口を挟んでしまいました。

私が口を挟んだシチュエーションの模様です。
オランダから技術者が来日し、その技術者の指導のもとで試作品を作るのですが、当日せっかくオランダから来られるのに、使用するネジやボルトが日本の規格外のものを使用するならば不測の事態が起こった時に日本で調達ができなくなるため、どのようなネジやボルトを使用して試作品を作るのか?というのが質問でした。また、それらのネジやボルトを締める工具なども、日本の規格外のものであれば同様の問題が起こるため、工具も一緒に持ってきてもらいたい…というようなことを伝える必要がありました。
この問題に関する質問は以下の問いから始まりました。なんと
「組み立て用のボルトやネジの規格はどのようなものですか?」
と出席されている日本人の方が発した言葉をそのまま直訳されたのです。
そういう質問をしてしまうと、聞かれた相手方は発せられた質問に対して回答しますから最終的にこちらが望む回答を得るまでに何度か不必要なやりとりが行われます。お互いが同じ言葉を話すならそれでも良いのですが、通訳を介すと混乱することが多いです。案の定話が本来望む回答とは別の方向へ進みだしてしまいました。出しゃばってもいけないかな~と感じながらも思わず、
「Excuse me can I interrupt? (すみません、ちょっといいですか?)」
と話に割り込み、オランダ人の方に
「私たちが危惧するのは、せっかくオランダから来られて日本の規格外の部材や工具を使用されることで試作品づくりが止まってしまうトラブルだけは避けたいと思っています。それら部材や工具は準備して頂けますか?」
と質問しました。すると彼は
「部材や工具はこちらの規格のものを使います。そんな事態にならぬよう、とにかくたくさん部材と工具はこちらから送りますから安心してください。」
との回答を頂きました。これでこの質問は終わりです。

やはり全体を俯瞰してみて、問題点に焦点をあてて解決を図れば通訳もスムーズです。全体を俯瞰し、問題点を見つける視野を持てば、殆どの業種でその業界の事に詳しくなくても通訳はできるな~と改めて思いだしました。(商社時代には海外出張にお客様を何組も同時にお連れして、通訳ばかりしていましたから。)

リノベーションも通訳も、やはりその道のプロフェッショナルとなりお客様の一歩先を行くことが仕事なんだと痛感した1日でした。

2017-11-20 | Category: 未分類